書肆山田

高柳誠詩集成III 詩集成シリーズ 


 詩集 

 著者=高柳 誠(たかやなぎ まこと) 
  栞=時里 二郎、諏訪 哲史、高遠 弘美、岡本 章
  装幀=白井 敬尚


 3年20月2019日初版第一刷 発行  四六 512+栞20ページ 
 定価4620円 (本体4200円) ISBN978-4-87995-983-6 Cl092 \4200E

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  目次
廃墟の月時計/風の対位法 
廃墟の月時計 
(さらきらきら、さらさらさらと…)17
(欠けるところのない月が…)18
(てのひらを月光のせせらぎに…)20
(激しい水音に目を覚ました俺は…)21
(梨の花の匂いが…)23
(水(み)の面(も)の月と中空(なかぞら)の月…)24
(始めてあの人に…)26
(こんなにも悲しく風は泣いて…)28
(眠りよ、なぜおまえは…)31
(月は中天に掛かり…)33
(わたしの死を詮索するな…)35
(――あまりの月のさやけさに…)39
(風は悲しく吹いて…)45
(――わたしは、生まれて半年の…)48
(まだ暗い中を、あの人の墓へと…)52
(月は子午線にとどまったまま…)55
(さらさらさら、さらさらさらと…)57
(わたしの心は廃墟…)58
  
風の対位法 
(ひゅうひゅうひゅう…)59
(夜の黒い支配がうち壊れ…)60
(おれの胸の底を兇暴な風が…)62
(違うよ、兄さん…)64
(風は胸の底から吹き上がり…)65
(ああ、海のことも知らずに…)67
(海と山どころか…)68
(ああ、頭よ、割れよ…)70
(かわいた風は荒地を吹きすさび…)72
(――お前と俺のうちには…)74
(―「あなたは、わたしの夫を…)77
(風はきらきら輝いて…)79
(にいさんがとおくで手をふった…)81
(やわやわやわ、やわやわやわ…)83
(――ああ、その声は、懐かしい…)86
(――わたしがこの国を…)88
(大地は低く震えおののいて…)92
(――おれの刃(やいば)が…)95
(「私は、憎しみを頒(わ)けるのではなく…)99
(風は地上を超えて吹いて…)101
(かぜは木々を吹いています…)103
(ひゅうひゅうひゅう…)104
(人は風の伽藍… )105
  
鉱石譜 
憂愁のアンダンテ108
星の巣110
大陸を疾駆する嵐112
青空の鏡114
天空と海洋の劇116
方舟118
沈黙の舞踏120
王朝最後の耀き122
白紹の和毛124
蠟燭の炎128
置換する快楽132
王族の仮面134
瓦礫の風景137
ソノ繊維状ノ束ノ…139
そらのしたたり141
龍の血144
光彩の階梯146
流動する結晶150
岩塊に咲く花152
暗箱154
屈折光学158
クロノスの蜜160
考古学博物館164
白昼幻想167
記憶の装置172
反響する波動174
  
光うち震える岸へ 
光うち震える岸へ180
  
大地の貌、火の声/星辰の歌、血の闇 
大地の貌、火の声 
(ゴォーッ ゴォーッ…)249
(うすい闇がゆっくりと… )250
(何も見えぬ…)252
(ああ、どうやって嘆き悲しんだら… )255
(どろどろどろどろ…)257
(わたしのしてきた旅のことならば…)260
(やわらかな夜風が…)262
(突然、火の手が上がる…)263
(燃えろ、燃えろ…)265
(わたくしはなんと愚か…)266
(エウ・ハイ!…)267
(おお、聞こえる、聞こえる…)270
(私とて一国の王…)271
(雄叫びが一つ挙がる…)272
(夜が深い闇から…)275
(もはや許してはおけぬ…)278
(怒りに我を忘れて…)280
(山のゆるやかな斜面の…)281
(――怪しげな男が…)283
(大地は己の恨底から…)286
(ついに敵を仕留めました…)288
(エウ・ホイ!…)289
(ああ、どうやって嘆き悲しんだら…)292
(空は死者たちの魂で…)294
(白燐光が…)296
(水面(みなも)に嵌(は)めこまれた…)298
  
星辰の歌、血の闇 
(リー リー リー…)300
(目に染み入るほどの紺碧の空に…)302
(リーリーリー ルールールー…)304
(ひたひたひた、ひたひたひたと…)306
(目の裡(うち)がぼうっと明るくなって…)307
(目も見えず…)310
(呪わしい血が地上に…)311
(おお、おれは、運命の稲妻に…)313
(なんとしてもこのことだけは…)314
(熱い! 熱い!…)315
(冥府との境を流れる… )316
(ああ、ついにこういう結果に…)318
(おお、真っ黒な記憶が…)319
(記憶はつややかな糸に…)320
(あまく、それでいて新鮮な…)322
(あたたかな水に全身を…)323
(黒々とした記憶の塊(かたまり)が…)324
(ああ、わが子は…)326
(おお、目のうちを紅蓮の…)327
(――おお、深く息を吸えば…)328
(目のうちに闇が…)331
(今宵は、月がさやかに照っている…)334
(目の見えぬままに…)335
(――お父様がこのあたりに…)336
(――〈お父様! 身分をお隠しに…)339
(遠く星々の音楽が…)342
(星の光も消え果てた…)345
(この満天の星空のもとで…)347
(大いなる霊気が天空を満たし…)348
(リー リー リー…)349
  
月の裏側に住む 
柔らかい梨354
クレマチス356
木の家の記憶358
夕焼けの底360
叔父さんの鳥362
逆ネジを巻く364
世界巨頭会議366
五月ウサギ368
負け犬の手370
ふたごの月372
赤足蟻の侵略374
反睡眠症候群376
月を洗う国378
濡れる裾380
鏡を割る382
接骨木の嘆き384
月の裏側に住む386
アホウドリの頭388
不可視木の影390
父の翼392
壁に住む人394
宇宙からの通信396
音楽の子宮398
手の叛乱400
  
放浪彗星通信 
(流星が尾を曳いて… )405
彗星406
(宇宙空間を飛ぶ…)409
星踏派410
火ノ娘たち412
火星の月414
惑星ミルトス416
(赤紫色の空が…)418
記述i420
記述ii422
記述iii424
(なにもない宇宙空聞を…)426
星葬428
ビッグバン430
折りたたみ理論432
銀河の岸辺に降り注ぐ星たちへの〈悲歌〉434
点火式440
生命体H――生殖活動442
月遊病444
(オーロラが空全体を…)446
移植448
土星の輪450
王制452
原子的郷愁454
通信456
生命体H――概要458
入れ子構造460
三つの太陽462
連星のダンス464
星の囁き声を聴き取る者たちへのオード466
赤い砂漠472
反宇宙474
入植者476
(七色に輝く光を…)478
光景480
星を聴く482
生命体H――意志伝達484
(はるか異空間の旅を…)486
書物488
ブラックホールの衝突490
報告492
彗星言語494
(銀河の波打ち際に…)496
帰還498
忘レジの丘500
客星502
(夜が沈黙の淵に…)504
(灯心草の内部に…)506
  
付録 
反世界とノスタルジア/高柳誠論時里二郎付2
高柳誠――もしくは1/1地図の制作者諏訪哲史付7
月の詩人、高柳誠高遠弘美付11
詩的演劇言語の創出岡本章付16


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