対談集
著者=若林 奮(わかばやし いさむ)、前田 英樹(まえだ ひでき)
装幀=亞令
I 視ることを超える空間、創られて出現する空間。彫刻空間。 | ||
もの、外部の世界への信頼・関心。 | 16 | |
言葉・作ること・作品。 | 20 | |
見出される鉄。鉄の様々の水準。 | 24 | |
セザンヌ――目の感覚と外部にある巨大なもの。 | 29 | |
彫刻――創出されて出現する空間。 | 34 | |
II 知覚でも感覚でも思考でもない経験。鉄。 | ||
彫刻空間は何を表現するか――空間と物質。 | 42 | |
物質に出会う、何かに気付く。 | 44 | |
鉄――自然の表現を受け取る。 | 48 | |
鉄が鉄であること。鉄を使うということ。 | 51 | |
鉄が開くもの。鉄が内在させるもの。 | 56 | |
表現の実現。鉄に向かって立ち、留まる。 | 59 | |
物質の中に入って行く。現在を開く。曖昧な境界面を出入りする。 | 63 | |
III 部分であらざるを得ず、全体を予感する行為。綿。 | ||
彫刻は部分である。 | 70 | |
焼けた綿――物質の変化を視る。 | 71 | |
ドローイング――奥行の小さい彫刻。 | 76 | |
時間と距離を分割すること。繰り返すこと。 | 80 | |
変化・多数性・関係と視線の限定。 | 84 | |
過去の蓄積・利用――生命と物質。 | 88 | |
限定されることと全体と。 | 91 | |
旋回する犬。旋回する犬をテーマとする作品。全体像の示唆。 | 94 | |
作品にならなかった部分と作品。 | 98 | |
断片・部分と〈全体〉の予感。 | 104 | |
IV 外部にあるものと接する。マチス。 | ||
マチス――色彩と線。 | 108 | |
自然を見ること。繰り返し描くこと。 | 110 | |
抽象美術。抽象ということ。 | 114 | |
もう一つの行き方――自然に対する信仰。 | 118 | |
外に在るものへの激しい志向。 | 122 | |
光について。光の表現について。 | 125 | |
再び彫刻空間。 | 129 | |
線と色との並行、紙の白。 | 130 | |
外に在るものとの連接、身体の運動。 | 135 | |
何度も描き直す。小さな変化を捉え直す。 | 139 | |
ピカソ――現実世界の「ガラクタ」を描く。 | 141 | |
何に価値を見付けるか。 | 146 | |
V 無数の否定を通して人間を超えるものを見る。ジャコメッティ。 | ||
ジャコメッティ――物質と作業の限界を現す彫刻。 | 154 | |
描くことによって消す。別の空間を実現すること。 | 158 | |
見るということ。実際には見えない部分のこと。 | 164 | |
限界線を捜す。 | 168 | |
彫刻とは減らすことだ――無数の否定の後に現れてくるもの。 | 171 | |
人間に向い、人間をはるかに超えたものを見る。 | 176 | |
具体的で明瞭な部分。全体的で不明瞭な部分。 | 182 | |
人類への責任、生命への責任。 | 185 | |
過去の臨界点としての現在に立ち続ける。 | 190 | |
VI あとがきにかえて。 | 191 | |