産砂　RODINA

　詩集　

　著者=山崎　佳代子（やまさき　かよこ）　
　　装画=ミラン・トゥツォビッチ

一九九九年春、空襲警報下のベオグラード――川のむこうで大きな橋が崩れる。風が木の葉を音もなくはこぶ。人は、黙って旅立ち、姿を消す。そこにあるのは、数え切れない終わりという始まり。けれどもその黒闇の中で、裸身になった愛は微かな光をつかむだろう。凍るような日々を懐く言葉をみつけて。いのちを抱く海の絶えることのない蕩揺となって。

　1999年11月30日初版第一刷　発行　　A5変（196×138）　144ページ　
　定価2750円　(本体2500円)　ISBN978-4-67995-472-7 C1092 \2500E

`産砂`		10
`ゆるやかな坂道`
`ゆるやかな坂道`		12
`森から`		14
`はじまり`		16
`月と空き瓶`
`砂地`		18
`月と空き瓶`		22
`草地にトランクは残されて`		26
`限りなく透明に近い……`
`浴室`		30
`告白`		32
`限りなく透明に近い……`		36
`悲しい果実`
`舟`		40
`紫、三月`		44
`悲しい果実`		46
`閉ざされた街`
`告知`		48
`極楽鳥`		52
`夏の雨`		54
`閉ざされた街`		58
`かみさまのおくりもの`
`水のうた`		62
`かみさまのおくりもの`		66
`花嫁`		68
`やさしい音楽`
`いのち`		72
`やさしい音楽`		74
`空気`		76
`夏の窓`		78
`森、隠れ家`
`おくりもの、やさしい手`		82
`奇跡、靴`		86
`果樹園、ぶどう`		88
`雨になれば`		90
`森、隠れ家`		92
`夏の家`
`ひみつ`		94
`夏の家`		96
`壁、おもいがけず……`		98
`黄昏`		100
`あどけない話`
`苦い水`		102
`あどけない話`		106
`すべてはわたしにであうまえのこと`		110
`つかれた魚`		114
`空`		118
`最後の婚礼`		120
`航跡`
`セピア、記念写真A`		124
`航跡`		126
`瑞々しい思い出`		130
`雨、そして秋が来て`
`雨、そして秋が来て`		134
`九月、なきたいきもち`		136
`木曜日`		140
`蛇`		142

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